介護の資格が変わります
介護の現場において、これまでの資格については体系的でなく煩雑との指摘がありました。
たとえば、介護の有資格者で最も多いとみられる訪問介護員(ホームヘルパー)2級を保持している職員の場合では、3年間の実務経験があればほぼ無条件で介護福祉士への国家試験を受験することが可能でした。
しかし数年の移行期間を経て、平成27年度からは3年間の実務経験に加え、実務者研修と呼ばれる新たな認定課程を修了しない限り受験することができなくなります。
また今までならば福祉系大学にて必要な単位を取得していた人には、卒業と同時に介護福祉士の資格が与えられていましたがこれも廃止。
大学卒業はあくまでも試験の受験資格を満たすためのものとなり、いわば実務者研修の修了者と同等ということになります。
これは大きな変化であり、今後新たに介護福祉士として合格する人は現場で働いている方であれば最大450時間分の研修を受けてきている人のみが有資格者ということになります。
が、同時に多忙・休日が不規則な場合では、受験したい人が研修を受けるためのスケジュールが確保できないおそれがあることも否定できません。
特にヘルパー2級の方の場合は450時間という多大な受講過程と費用が必要なため、これまでよりも介護福祉士へのハードルが高くなることになります。
一応の救済措置としては平成26年度試験まではこれまで通りの試験方式で実施されますが、新規に目指す方は試験に至るまでの取得面で難易度が増すのは避けられません。
事前に制度を理解し、計画的に目指すことがより必要になるものと思われます。